コスモス短歌 作品集 9


コスモス短歌 令和4年

 自粛も緩和され、早い梅雨明けとなり、みんな外へと出かける中猛暑にもなり、汗、汗、汗。


緩和されやっと外へと炎天下かき氷もとめ長き行列


 それも束の間、今、感染者がまた増えてきましたね、あぁ〜。


風鈴に願いを込めた短冊を風にゆらして思いを託し


雨やみて遠慮がちに蝉なきし夏に向かって短い命を


久々に友との出会い笑みこぼれ励まし嬉しこの夏乗り越え


          7月


夏が来た我らの夏がと蝉たちがコロナに負けじと精一杯に


島ありて人の住む町ありてこそ国境を守る与那国島は


若者が被爆者の思い語り継ぐ今世界へとこの八月に


鐘がなり平和を願う長崎の再びつくらぬ痛き犠牲者


暮れてゆく薄暗き空に月明く疲れを忘れ心しずまり


戦争の語り部世代老いて今 地道に草の根問い直す平和


東北の人々の思い熱くなり長き歴史の山こえ優勝旗


          8月

 今年もコスモスの季節を迎える頃となりました。温暖化で災害が心配される中、これからの爽やかな季節を大事に過ごしたいですね。


台風が過ぎし青空まぶしくてやっと出会えたコスモスうれし


何事もなかったように穏やかなやさしき色のコスモスゆれる


起きてすぐ麦茶つくりて夕げには冷やっこ添え残暑過ごせし


雲間からオレンジ色に光もれ今お月さまお化粧かな?


幸せを願いしはずのまつりごと仕組みをかえて住み良い国に


          9月


フジバカマ淡き色あい香りしてアサギマダラも誘われ飛びかう


心地よくそよ風うけて歩みしがはっと気づきし金木犀かな


かみあわぬ長き暮らしの異なりし解りし事ももどかしくもあり


老いて今記念日迎えしこれからも穏やかな暮し望みしお茶を


          10月

温暖化海の変化に魚たち戸惑い産地もレシピもかわり


はなみずきあかく色づき窓の外雨つゆにぬれしっとり静かに


青空に色づく木々もまぶしくて秋風うけて友と歩みし


舞妓さん火事どす火事どす呼びかけて京ならではの火災訓練


          11月


さざんかにお帰りなさいと迎えられ暮れゆく前の冷たさ忘れ


暖をとり暗き地下にて身を寄せてスマホでサッカー見入る姿も(ウクライナ)


 今年も12月を迎えましたが、なかなか収束しないコロナ感染の中、平和を願い続けた一年となりました。 くる年も一日も早く日常が取り戻せますように祈りたいです。 冷たくなって参りましたが皆さまもご自愛ください。


          12月

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