コスモス短歌 作品集 3


コスモス短歌 令和2年

 あまりに暖かいお日さまに、ベランダで簾を洗って干していたら、簾に小さな蝶々がとまり、じっとして近づいてもしばらくの間、小さな目でこちらを見てくれていました。
 何とも言えない時間でした。


ひらひらと小さき蝶がたずねきて何のご用か安らぎくれて


満開が過ぎて花散るそよ風に 夜も満月華やかなりし一日


いつもより輝く満月見上げてはつい手を合わせ祈りし我は


病院で看護に尽くす人たちに励ましエールと窓に虹の絵


駅ピアノ思いを込めしその曲で人生語り国境も越え


うぐいすのお見舞いうけし幸せに心健やか歌声の日まで

 イタリアの様子が伝えられた映像で、石だたみに並ぶ建物の2階の窓に座って本を読んでいる人にお日さまが優しく降り注いでいる静かな様子でしたが。


人々が街から消えし静寂に 窓のお日さまただ暖かく


チューリップ見事に咲きしが花切られ 悔しき思い球根に託して


雨やみて緑ます木々朝日受け 清々しきかなこのひとときは


保育所で10月に向け芋掘りの子らを思いし苗を植えたり


 先日、テレビで全国の花火師さんからのエールの花火を見て、以前、花火師さんが花火を造る時の苦労話…打ち上げられた時の形や色合いの工夫の様子…を見た事を思い出しました。
 今年の花火大会は今の時点では行われないようで、花火師さんたちも苦境の日々の中、空から私たちを励ましてくれました。


日本の空予期せぬ花火に感動しふさぎし気持ち明るくなりて


いつもなら苦心の作を披露せし 今年は我らに励ましくれて


ライバルと思いし隣のお店とも協力し合い知恵も出し合い


拉致されし生存願うこの年月家族の思い届かぬ悔しさ

 田植えが始まるこの時期
 生まれたばかりのアイガモの雛が飼育員さんのまわりに集っていて笑ってしまいました。
 ふわふわとしたこの雛も、1週間もすると各地に送られ、田植えのお手伝いをするとのこと。
 田んぼに入る前に、水に慣れるため、用意された小さな水溜りにひしめき合って入っている様子は微笑ましいかぎりです。


アイガモが生まれたばかりでモフモフと田植えデビューもあと1週間


 沖縄 慰霊の日


沖縄と 広島 長崎 共にあり 平和のともしび75年

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