コスモス短歌 令和6年
バス道を渡りし歩む道沿いに小さなコスモスこちらを向きて
清々しくなって参りましたがやっと可愛いコスモスに出会えました。
頬つねりノーベル賞の一報にこみあげる思い涙あふれし
筆舌に言い尽くしがたき証言で核なき世界を求め続けし
木々もぬれ雨粒やさしくほっとしてほどける思いらくにらくにと
ふりかえり懐かしき友に会えたよう静かに香る金木犀かな
10月
酷暑経て実りの秋の空見上げ柿の甘さに友との語らい
余りにも色づく木々があざやかで時の流れを止めたき思い
今の世の行く末案じ老二人寄り添いながらどの道歩まん
夫の身に起こりし事を受け入れて過ごせし日々を悔いなきように
11月
冬迎え災害幾度も乗り越えし被災地の復興祈る年の瀬
この一年無事に過ごせし有り難く暑さ寒さの忙しなき年
幾つです 昭和 平成 令和へと我ふりかえり年の瀬迎え
今年は能登の地震、大雨、各地の災害が多く一日も早い復興を祈りながらの一年でした。
国内外では選挙、選挙の年でもあり、行末の心配がつのりますが
日本がノーベル平和賞を‼︎
( 多くの苦難を乗り越えて )
くる年は争いの少ない年となりますように。
冷たくなって参りました。皆さまも暖かくしてお過ごしください。
12月
コスモス短歌 令和7年
令和7年は冷たい年明けになりましたが、晴天が続きお日さまの暖かさに元気をもらっています。
暖かく陽ざしをうけたさざんかと今年も変わらず共に進みて
震災のあの日のあの時蘇り思い新たに涙流れし
年月を経ても変わらぬ悲しさも共に乗り越え能登へのエールへ
能登半島地震 1 年
阪神淡路大震災 30年
1月
わた帽子かぶりしさざんかのぞき見し風雪耐えし 今、あざやかに
すやすやと夫の寝顔を確かめて冷たき風に急ぎし買い物
一刻も早く停戦望みしが真の平和の叶いしその日を
2月
退院後夫のサポート受けし日々初めて学びし頷くばかり
声をかけ今朝も明るくサポートに照れているのか布団を被り
(夫もスムーズにサポートを受けづらく。)
手をにぎりベッドの上の父親も笑みも浮かべし息子とのひと時
震災後山林火災と次々に不安がつのる東北の人々
(東日本大震災から14年)
悲しくも多くの人々巻き込まれ長き年月苦しさ消えず
(地下鉄サリン事件から30年)
3月
暖かく桜咲いたと伝え聞き歩みて共に桜の木まで
桜すぎ静かにゆれるはなみずき緑に映える爽やかな白
安堵する静かな寝息聞きながら夢の国へと我も眠りに
体温に血圧、酸素の数値診てサポート見事に入浴介護
病院の検診終えし帰り道駅のフォームで脱線事故知り
4月
青空になんじゃもんじゃが白く映え心地よき風頬なでゆきて
淡々とただ淡々と と言い聞かせ意思疎通の薄れゆく中
(あの時はこの時はとつい考え込んでしまう自分に言い聞かせ)
変わりゆく父の様子に背をなでながら手繰り寄せたる親子の時間
初めてのショートステイを見送りて我検診にバス停へ向かい
5月
世界からこの苦しみをなくす為共に祈りし慰霊のこの日
首里城の地下に埋もれし品々に沖縄戦の歴史ひもとき
( 6月23日 沖縄戦犠牲者を悼む「慰霊の日」地上戦から80年
体験者の記憶から記録へ )
緑濃く夏を迎える眩しさに梅雨入り梅雨明け木々も戸惑い
お茶碗の白いご飯をながめつつ噛み締めながら夫との食事
( お米の好きな2人ですが、一時はどうなる事かと。)
6月