コスモス短歌 作品集 12


コスモス短歌 令和6年

バス道を渡りし歩む道沿いに小さなコスモスこちらを向きて


 清々しくなって参りましたがやっと可愛いコスモスに出会えました。


頬つねりノーベル賞の一報にこみあげる思い涙あふれし


筆舌に言い尽くしがたき証言で核なき世界を求め続けし


木々もぬれ雨粒やさしくほっとしてほどける思いらくにらくにと


ふりかえり懐かしき友に会えたよう静かに香る金木犀かな


          10月


酷暑経て実りの秋の空見上げ柿の甘さに友との語らい


余りにも色づく木々があざやかで時の流れを止めたき思い


今の世の行く末案じ老二人寄り添いながらどの道歩まん


夫の身に起こりし事を受け入れて過ごせし日々を悔いなきように


          11月


冬迎え災害幾度も乗り越えし被災地の復興祈る年の瀬


この一年無事に過ごせし有り難く暑さ寒さの忙しなき年


幾つです 昭和 平成 令和へと我ふりかえり年の瀬迎え


 今年は能登の地震、大雨、各地の災害が多く一日も早い復興を祈りながらの一年でした。


 国内外では選挙、選挙の年でもあり、行末の心配がつのりますが

 日本がノーベル平和賞を‼︎

 ( 多くの苦難を乗り越えて )


 くる年は争いの少ない年となりますように。


 冷たくなって参りました。皆さまも暖かくしてお過ごしください。


          12月

コスモス短歌 令和7年

 令和7年は冷たい年明けになりましたが、晴天が続きお日さまの暖かさに元気をもらっています。


暖かく陽ざしをうけたさざんかと今年も変わらず共に進みて


震災のあの日のあの時蘇り思い新たに涙流れし


年月を経ても変わらぬ悲しさも共に乗り越え能登へのエールへ


   能登半島地震 1 年


   阪神淡路大震災 30年


          1月


わた帽子かぶりしさざんかのぞき見し風雪耐えし 今、あざやかに


すやすやと夫の寝顔を確かめて冷たき風に急ぎし買い物


一刻も早く停戦望みしが真の平和の叶いしその日を


          2月


    

退院後夫のサポート受けし日々初めて学びし頷くばかり


声をかけ今朝も明るくサポートに照れているのか布団を被り


 (夫もスムーズにサポートを受けづらく。)


手をにぎりベッドの上の父親も笑みも浮かべし息子とのひと時


震災後山林火災と次々に不安がつのる東北の人々


 (東日本大震災から14年)


悲しくも多くの人々巻き込まれ長き年月苦しさ消えず


 (地下鉄サリン事件から30年)


          3月

暖かく桜咲いたと伝え聞き歩みて共に桜の木まで


桜すぎ静かにゆれるはなみずき緑に映える爽やかな白


安堵する静かな寝息聞きながら夢の国へと我も眠りに


体温に血圧、酸素の数値診てサポート見事に入浴介護


病院の検診終えし帰り道駅のフォームで脱線事故知り


          4月


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