作品集 1

  希有の雲海

伊豆だるま山からの朝


 ある年の2月、早朝。
 標高1000mの だるま山…。
 麓からの長い山道を、一寸先が見えないくらい濃い霧の中、恐る恐るゆっくりとハンドルにしがみ付くような感じで、祈りながら車を運転して登って行きました。
 前回の何倍も時間がかかって、やっとの思いで駐車場に着くと、急に視界が開けて、見た事のない素晴らしい景色が広がっていました。
 雲海がまるで生きているかのように動くのを見るのは生まれて初めての感動でした。
 駿河湾の上にこんな凄い雲海が現れることは滅多にないそうです。(地元の方から、40年で初めてだと言われました)
 それを聴いて、 富士山の宝永火口と雲海が一緒に撮れる事がどれほど珍しい事なのか分かりました。
 長年の苦労が報われたような気がして、この写真を撮らせて頂けたことに心から感謝しました。



  波濤

千葉県房総半島最南端にて


 『大潮と満潮と強風波浪注意』が重なった翌朝、千葉県の房総半島最南端で撮れた写真です。
 岩は人間の倍の高さですので、かなり高い波でした。
 真冬の2月に海辺で、前日の夕方から徹夜で粘り続けた甲斐がありました。



  飛躍

        

(五千キロ先のシベリアへ帰る白鳥の家族)

       

千葉県印西市 白鳥の郷にて


 これは、2021年2月に生まれて初めて撮影する事ができた白鳥達の写真です…。
 レンタカーを借りて車中泊の二泊三日で水辺にいる白鳥達を撮影し続けていました。
 長年、「私には飛ぶ鳥は撮れない」と思い込んでいたのいたのに、借りた車を返す時間の直前になって、急に親友に白鳥達の飛ぶ姿を見せたくなり、「私も白鳥の飛ぶ姿を撮りたい!!」と思いたったのです。
 撮影方法も分からないのに、「鳥の写真は目にピントを合わせないといけない」という事だけは知っていました。
 頸椎の怪我の後遺症で、いつも上を向くと、てきめん首が痛くなるのですが、飛んでいる白鳥達を撮り始めたら 「首も腕も折れても千切れてもいい!!」というくらいの思いになりました。
 レンタカーを返す為に、残り30分しか無かったのですが、 無我夢中で何度も何度も失敗しながら、必死に撮り続けてやっとの思いで撮れた写真です。
 何故か何百羽もいた白鳥達の中で この3羽だけが 何度も何度も私の周りを飛んでくれたのです。
 「撮れたか〜? もう一度行くぞ〜!」と 白鳥達が私に言ってくれているようで 私も必死に撮りました。
 偶然、目にピントが合っただけでなく、見事に三羽の方向や羽の形、足まで揃った写真が撮れていたのです…。
 撮らせてくれた白鳥達に心から感謝すると 感極まって涙があふれて止まりませんでした…。

 私にとって『空前絶後』の一枚です。          



  希望の旭光・地上の星と天の星

「希望の旭光」五部作の一枚目
五部作の共通のテーマは「自然との語らい」です。
「生きる希望を取り戻して頂きたい」という願いと祈りを込めて、いつも撮影させて頂いています。



  希望の旭光・人里の雲海

「希望の旭光」五部作の二枚目



  希望の旭光

「希望の旭光」五部作の三枚目
この写真は「世界でいちばん素敵な宇宙の教室」という本に、見開きで掲載されました。

「世界でいちばん素敵な宇宙の教室」
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  蘇生への光

「希望の旭光」五部作の四枚目

撮影秘話
千葉県君津市の九十九谷展望公園からの撮影です。
雲海で有名なところで、駐車場がいっぱいになるほど、大勢の方々が所狭しと撮影にきていました。
雲海を撮影した後は私と主人の他は一人残さず帰ってしまいましたが、何時間もかけて運転して行った私は帰るのも休むのももったいなくて、撮影を続けました。何か良いことが起こりそうな気がしたのです。
しばらく経って、太陽が昇ってくると「ここに私の願い続けてきた光が来る!!」と直感しました。
夢中で大急ぎでズームレンズに交換して、ピントを合わせ、その瞬間を待ちました。
私がこんな写真を撮りたいと、祈り願い続けていた「歓喜と希望と勇気を送る蘇生への光の弾丸」を撮らせて頂けた感謝と感動と感激であふれる涙を止めることはできませんでした。



  蘇生への光 Ⅱ

「希望の旭光」五部作の五枚目

私の人生の師匠で、写真の心の師匠の言葉です。
写真とは「歓喜と希望と勇気を送る蘇生への光の弾丸」
この言葉に感銘して「こういう写真を撮りたい!!」と祈り願い続け、黄金の雲海の二枚を撮らせて頂く事が出来ました…。
その心の師に「先生の後を継ぐ写真家になります!」と撮影した10枚の写真と共に、誓いのお手紙を送らせて頂きました。
10枚の写真と誓いのお手紙は、次の機会にも違う写真を10枚と誓いを深めて送らせて頂きました。
その先生から、御伝言も頂いています。



  河口湖の夜

満月の明かりに照らされた富士。
鏡のように穏やかになった瞬間の河口湖に写った夜の逆さ富士と街明かり。
逆さのような大きな雲も素敵でした。



  河口湖の早朝



  あかね雲

まだ簡単なカメラしかもっていなかった頃、河口湖での壮大な夕焼けに感激して撮影したのですが、一部しか撮れなくて、「この景色が全部入るようなカメラが欲しい」と心から思いました。
私が写真に生きるきっかけとなった記念の写真です。



  伊豆からの富士Ⅰ



  伊豆からの富士Ⅱ



  黎明

この写真は河口湖の宿の駐車場から、生まれて初めて徹夜で撮影した、私にとっての特別な記念の写真です。



  希望の光

河口湖にて



  虹見の滝

頸椎の怪我をして、痛みに何年も寝られなかった頃、気分転換に行った初めての旅行先で簡単カメラで撮影した写真です。



  三世永遠

この写真は(後の三枚も含めて)富士五号目から撮らせて頂きました。
2016年の9月、秋雨前線が停滞して 台風が次から次にやって来る最中でした。
この日だけ、ぴたりと風雨が治まり、見た事のないような素晴らしい景色に、寒さも空腹も忘れて夢中で撮り続けました。
「この景色をそのまんま伝えたい!!」と 祈り願いながら…。
そして、この時が、主人と一緒に行った最後の特別な記念の撮影となりました。

はからずも 君との最後になりにけり
 全ての感謝を 一枚に込め



  天壌無窮

いくつもの 嵐(台風)の合間に 撮れたのは
 千載一遇 五号目の夜



  輝く雲海と天の川



  天からの使者



  初めての連写 Ⅰ

房総半島最南端にて



  初めての連写 Ⅱ

房総半島最南端にて



  初めての連写 Ⅲ

房総半島最南端にて

この日の朝、何度も撮影しても波が全く撮れない私に、主人が一言…。
「君はトロいから、星は撮れても波は無理だよ…。」と…。
私しか運転免許を持たないので、「何時間も一人で運転してきて頑張っているのに!!」と、悔しくて悔しくて…(笑)
夕方までかかってやっと連写が撮れるようになった記念の三部作です。
この日の粘りと頑張りがなければ、翌月の「波濤」を撮りに行く事はありませんでした。



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