張籠工房
伝統工芸 京の張籠
張籠工房 活動紹介
張籠とは、竹で編んだ籠に和紙を重ね張りし、のりはタピオカ糊を使用。乾燥後、下地に紅柄を混ぜた柿渋を塗り、仕上げにカシューを塗って補強した籠です。
張籠は、竹・和紙・タピオカ・蚊帳・麻糸等の素朴な材料と柿渋やカシュー・漆で仕上げる工芸品です。
張籠は、かつて呉服の発送のための荷具として製造され、大正から昭和と呉服商の巻反を入れる籠として、昭和後半は骨董商や美術商が品物を保管する籠として、
またお茶やお華の先生がお道具を入れて運ぶ道具籠として使われていました。現在は、日用品として布巾立て、
おつまみ入れやお皿各種の小品、花器各種から文籠、そして盛り籠や菓子器他をこしらえております。
ご挨拶
私は、張籠というものづくりに精を出す石川裕二と申します。私が張籠に出会ったのは、今から25年前の2000年で、
その頃私はお年寄りの知恵に学ぶという考え方でミニコミで情報発信していた時で、京都新聞の記事をきっかけに張籠職人 松田辰男氏に出会い、仕事ぶりを見て手仕事の素晴らしさを実感しました。
そして自分でもやってみたいと思うようになり、毎週土曜日に工房へ通い、会社員のまま1年後に松田辰男氏に弟子入りをお願いする。そして半年後、広告制作会社を退社、毎日工房へ通うことにしました。
そしてものづくりに取り組んで10年、張籠を日常使ってもらいたいと思い、展示会をお寺の市民ギャラリーや工芸品の店等で開催。
ひとつひとつ丁寧にこしらえ続ける一方で、ものづくりの面白さや奥深さを伝えたい思いもあって、工房を公開することにしました。
実際、ものづくりはどんな材料で、どんな道具を使い、どんな場所でこしらえているかを張籠教室として広報することにしたのです。
そしてこの頃、2010年には、京都府と民間支援団体が連携して、青少年の社会的ひきこもりをサポートする事業として「職親」がスタートしてました。
私は、ものづくりを通して青少年をサポートできるのではないかと登録・参加。以降、多くの若者を受け入れることにしました。
2022年 新型コロナウイルス禍の夏に始めた、「孤立する若者を支援」する取り組みは2025年の現在も継続中です。
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